裁断後の生地の端の処理方法。
どうしたらいいか迷うことはないですか?
ミシンで縫うのは面倒だったり、生地が小さいと縫うのが難しかったり。
なんて思ったり。
そこで、今回は処理の仕方で生地の強度にどれ位差が出るのか検証してみることにしました!
- ミシンで処理した場合
- ほつれ止め液を塗った場合
- 何もしなかった場合
それぞれの生地のほつれ具合をチェックしていきます。
目次
処理の仕方でほつれ具合に差は出るの? 検証方法
生地の端を「ミシンで処理したもの」「ほつれ止め液で処理したもの」及び「何もしないもの」を用意し、強度を確認します。
具体的な手順はこちらです↓
1.それぞれの方法で端を処理した生地を用意する
3.5cm × 9cmにカットした生地(100均で購入した綿100%の布を使用しました)に、以下の方法でそれぞれ四方を処理します。
◇①ジグザグ縫い◇
・縫い目の長さ:1.4mm
・振り幅3mm
◇②裁ち目かがり縫い◇
・縫い目の長さ2mm
・振り幅3mm

2.生地の強度を確かめる
1で用意した生地に対して、以下の方法で強度を確かめます。
- 縦横に生地を手で引っ張った場合
- 洗濯をした場合
◇検証結果◇ 生地を縦横に引っ張った場合
端を中心に数回手で引っ張ってみた結果は以下のようになりました!
ジグザグ縫い
引っ張る前と比較して殆ど変化はありません。
アップ画像からわかるように、ほつれたように飛び出した糸がありますが、そこを引っ張ったとしても縫われた糸で止められてそれ以上は決してほつれません。


裁ち目かがり縫い
ジグザグ縫いと同様で、端をよく見ると糸の飛び出しはありますが、縫われた糸のおかげでそれ以上のほつれは起きません。


ほつれ止め液
ほつれ止め液を塗った部分は、のりが固まったように生地がすこし硬くなります。
実際固められているようで、手で引っ張る程度の刺激ではほつれは起こりません。
飛び出ている糸を引っ張ってもほつれ出すことはありませんでした。
ただ、ミシンで縫ったものと比較して、引っ張った結果若干生地が伸びてしまったような気がします。


処理なし
切りっぱなしなのでやはりと言いますか、引っ張れば引っ張るほどほつれていきました。

結果:ミシンとほつれ止め液は同じくらいの強度!
手で引っ張った場合の丈夫さを比較した結果は
という感じでした!
◇検証結果◇ 生地を洗濯した場合
手で引っ張る検証を行った後、水で手洗い。
干して乾かした後のほつれ具合は以下のようになりました!
ジグザグ縫い
洗う前と差はありません。
洗った結果ほつれるということはありませんでした。

裁ち目かがり縫い
ジグザグ縫いと同様に、洗った結果ほつれるということはありませんでした。

ほつれ止め液
(一応、水洗いOKと書かれていましたが)洗ったことにより液が落ちてしまったようです。
洗う前と比較して確実にほつれています。
しかし、意図的に糸を引っ張り出さない限りこれ以上はほつれないので、処理なしのものと比べればほつれにくいと言えます。

処理なし
洗ったことにより、ほつれが酷くなりました。

結果:ミシンでの処理が最も丈夫!
洗った後のほつれにくさは
という結果でした!
ほつれ止め液を使う場合の注意点
水で濡らさない限り、ミシンと同等の強度があると思われるほつれ止め液ですが、使用の際には注意したい点があります。
生地によってはシミになる場合がある
生地によっては塗った部分がシミのように変色してしまう場合があります。
乾けば薄くなるものもありますが、生地によっては目立ったままになってしまうものも。
余りの生地で試してからの使用をおすすめします。
厚い生地では効果が薄い
検証では薄めの生地を使用しましたが、少し厚めの生地を使う場合は注意が必要です。
ほつれ止め液のみでは完全にほつれを止めることは出来ない可能性があります。
下の画像は少し厚めの生地を使って作った服ですが、子供が遊んでいる内に所々糸がほつれたようになってしまいました。
厚めの生地を使う場合はミシンで処理した方が丈夫に仕上がると思います。

まとめ
以上の結果を踏まえると、やはり縫ったものが一番丈夫なようです。
ジグザグ縫いでも裁ち目かがり縫いでも同様にほつれは止められているので、ミシンを使うのであればどちらの縫い方でもOKだと思います。
また、薄めの布で水洗いをしない前提あれば、ほつれ止め液でも十分な印象です。
ドール服と言えど全てミシンで処理するのは結構大変です。
生地の厚さと使う場面を考えて、ミシンを使うかほつれ止め液を使うか判断していけたらいいかなと思います。